「新しいスタイルの介護施設」と「介護業界の労働環境」／日本シニアライフ株式会社

2024-10-01 社長インタビュー

「新しいスタイルの介護施設」と「介護業界の労働環境」／日本シニアライフ株式会社: 訪問介護、デイサービス、住宅型有料老人ホームなどの様々な介護事業を手掛けている日本シニアライフ株式会社（以下、日本シニアライフ）の森薫代表取締役社長に【新しいスタイルの介護施設】【介護業界の労働環境の現状・課題】について、お話を伺いました。; 日本シニアライフについて教えてください
日本シニアライフは、介護事業を中心に全国68拠点25年の実績を持つ会社になります。
主力事業は施設介護と在宅介護です。
特にデイサービスのラスベガスは皆さまのイメージしているデイサービスとは違い、カジノをコンセプトにしていたりと、「お客様の困っていることを解決する」という基本姿勢を元に、既成概念等に囚われることなく新しいことに挑戦していけるところが弊社の強みになります。; 今後のビジョンについて
過去に投資ファンドが経営に参画していた時代は、売り上げや店舗数の目標などがあったのですが、実際にそれがご利用者の為になっているのか、社員がそれで幸せになるのかと考えた時に私の中ではイコールにならないことがありました。
私は一緒に働いている社員にとって縁とゆかりのある場所に施設を作ることで、その地域の役に立ちたいと考えています。
その為、無理をして会社を大きくみせようとして次々に施設をオープンしていくような考えは全くなく、一つ一つ丁寧に出店していくことを心掛けています。
また、これを続けていくことが社員の本当のやりがいにも繋がると考えています。; デイサービスラスベガスを作ろうと思った理由
以前デイサービスの管理者をしていた頃に、デイサービスは男性の利用者が少ないと感じていました。
実際に男性高齢者の方にお話を聞いてみると「デイサービスには行きたくない、行くのは生き地獄」だと言われたことがあり、そういう方達にも行きたいと思ってもらえる施設を作ろうと思ったのがきっかけになります。; 介護の常識に捕らわれずに、「デイサービスに行きたい！」と思ってもらえる施設としてデイサービスラスベガスを立ち上げました。
デイサービスラスベガスは、皆さまがイメージしている一般的な施設とは違い、「ゲーミング」の要素をメインに取り入れた施設になっており、麻雀・カード・パチンコ・スロットなどを楽しみながら脳機能を活性化することができます。
また、ご利用前から「今からラスベガスに行くんだ」という楽しい気持ちになっていただく為に、送迎車は黒色の乗用１BOXにしており、施設自体もカジノのような内装になっているので実際にカジノで遊んでいる感覚で過ごすことが出来ます。
そもそも施設名も「ラスベガス」という名前にしていますしね！; デイサービスラスベガスって有名ですよね？
確かにラスベガスは出店している地域では認知されてきていて、さらにテレビで放映されたりWeb上で取り上げて頂いたりし、有難いことに少しずつ知名度は上がってきているという実感はあります。
でもそれは介護事業をやる上で一番大事なことではなく、本当に大事なことはその地域でどれだけ信頼を得られるかです。
そういう部分では、まだまだ地域の信頼を得られていないので、社員一丸となって地道に頑張っていくしかないですね。; 他にも特徴的な施設はありますか？
レジデンス（サービス付高齢者向け住宅・住宅型有料老人ホーム）にも力を入れています。
特徴はレジデンスという名前です。高齢者施設っぽくないでしょ？
ラスベガス事業の時から感じていましたが、高齢者施設っぽさというのを嫌厭される方がとても多く、実際に長年住み慣れたところからお引越しなさるときに気になさる方もいらっしゃいました。
家族がレジデンスにお見舞いにいっても“家“を感じられるのがポイントで、施設の外観も高齢者施設と周りにイメージされないようにしています。; 介護業界って過酷なイメージがあります…
ご利用者それぞれの人生のお手伝いをするという仕事が楽なわけがないです。
一般的に見たら介護職は身体的に大変というイメージがあるかもしれません。
しかしどの業界でも仕事は大変で、介護だから特別に大変というのは私は感じておりません。
会社によって働き方が変わってくると思うので、もしそれが苦痛になっているのであれば、介護業界の問題ではなく、会社の問題だと考えています。; また、給料に関しても低いイメージを持たれている方が多いかもしれません。
介護は資格の業界なので、資格を持っていると責任のある立場に就くことができたり、資格保有者にしかできない仕事もあります。
その為、資格を頑張って取っている人はしっかりと給料貰っています。
しかし、どうしてもそこで差がついてしまうのが介護業界の問題になりますね。
もちろん未取得でも出来る業務はたくさんありますし、入社後に頑張って資格を取ることも可能です。; 人手不足への解決策を教えてください
少子化の影響で働き手が少なくなる中で、その人たちに就きたいと思ってもらえる業界にしていくことが大事です。
介護業界は業務の効率をもっと変えていかなければならないと思っています。
どうしても業務の優先順位は各々で違い、その人の価値観でサービス内容が変わってしまうので、ラスベガス事業では「やらないでいいこと」を伝えるようにしています。
会社の方でやらないでいいことをはっきりと伝えてあげることで、逆にやらなくてはいけないことが明確になり、みんなが同じ方向に向かって働くことが出来ます。
働く内容・給与・仕事とプライベートのバランスを大事にしていき、働く方に選んでもらえる仕事になればいいなと思っています。; シニアライフの採用方針は？どんな人が欲しいですか？
やる気があればそれでいい、とにかくやる気が大事です。
人の命に関わる仕事だからこそ、責任を負いたくないという声を多く聞いてきました。
例えばなにか物を壊してしまった時や失敗してしまった時に、責任を感じて反省することは大事ですが、そこから先の保証をするのは私です。
会社として行っていることなので、責任を取るのは個人でなく会社です。
次から気を付けてくれれば良いと私は考えています。
ネガティブな想像力で取れない責任のことばかりを考えて何にもしないのはもったいないので、「たくさん頑張りますけど、責任は取ってくださいね」みたいに、怖がらずにやる気がある方が来てくれると嬉しいですね。; また、介護業務はご利用者の強いご要望への柔軟な対応が必要です。
その人の生活に一歩入り込む繊細な仕事なので、そこに対して重圧を感じてしまうこともあります。
しかし、それを会社がどのようにバックアップするかが大事なので、めげずに「私たちが出来ることはなんだろうね？」と一緒に考えて前を向いて頑張っていきたいですね。; 介護業界に就職を検討している方に一言
人は絶対に介護が必要なので、介護業界は絶対に無くならない業界です。
だからこそ、この業界で色々なことを経験したほうが良いと思っていて、私自身もそういった思いで就職活動をしていました。; どこの会社を選ぶかというより、どの業界を選ぶかが大事です。
業界自体が無くなったら、いくら会社が優良企業でも意味がないのでしっかりと選ばないとダメですね。
皆さんが思っている介護の仕事以外にも業務はたくさんあり、資格が無くても出来る介護もある為、介護業界にはチャンスがたくさんあります。
一緒に頑張っていきましょう！

Tags：	介護業界｜社長インタビュー｜求人動向

カテゴリーCATEGORY
タグTAGS
アーカイブARCHIVE
- 2025年
  - 10月 1 9月 1 8月 1 6月 1 5月 1 4月 1 3月 1 2月 1 1月 1
- 2024年
  - 12月 1 11月 1 10月 1 8月 1 7月 1 6月 1 5月 1 4月 1
執筆者WRITER
- 森薫日本シニアライフ株式会社
  代表取締役社長
- 広報株式会社ブレインズ・
  コミュニケーション
- 酒井一謹株式会社サンライズ
  代表取締役社長
- オカモトブレインズ
  Indeed運用のプロ
- 夏苅雅貴株式会社ルーティングフォー
  代表取締役